音ヌケの問題。所謂オケの中で。
記事公開日: 2007年11月8日 / 最終更新日: 2014年4月15日
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どうやら「音抜け」で躓いている人が多い様子。
とりあえずおさらいをしておこう。
ギターの音域、まぁアンプが再生する音域はヘヴィ系スタックアンプで、
90Hz~4KHzくらいになると思う。RIVERAとかのキャビは70Hzまで伸びるが、
それはとりあえず置いておこう。
音抜けとは「音量」のことだけではない。「音圧」はまさに音量に直結するが。
しかしながら「小音量」ではオケのなかで「何弾いてるんだ聴こえないぞ」とも
なるので、ある一定の音量が求められる。
ではどれくらいの音量が最適なのか。
一般的には「もうちょっとボリューム上げてよ」と言われるくらいの音量が
もっともオケの中でバランスがいいと言う事になっている。
バンドアンサンブルなのだから、ギターだけが目立っても意味がない。
例えばそれくらいの音量でも中音域が目立つとどうなるだろう。
500Hz帯はまさにギターの音抜けを左右する部分でもあるが、
500Hz~1KHz帯をガッツリ強調すると、実はヴォーカルが聴こえなくなる。
人間の耳は1KHz帯がもっとも良く聴こえる音域だということは、
この音域をイコライジングで持ち上げればいいのだが、残念ながらこの音域は
ボーカルの音域とかぶるわけだ。
しかしまたここで疑問が出てくるだろう。
「ネオクラシカル系は中音域重視の音作りじゃないのか?」と。
彼らはソロ時に中音域がグッと前に出ている気はしないか。
そもそも「ギターメイン」の楽曲は中音域が前へ前へと主張している気がする。
なら、90Hz帯を持ち上げてやればいいんじゃないか、
という結論に達する(?)と、今度はベースの音域にかぶってくる。
ああ、ギターって難しい。
一番音抜けがいい音域は分かっているのに、そこを持ち上げるとオケのバランスが崩れる。
バンドアンサンブルの中でもがくギタリスト達。
最良の方法としては「空いている音域を持ち上げる」これだけなのだが。
が、やっぱり人間の耳で聴こえる部分が全てなので、結局500Hz~1KHzをいじることになる。
この場合でもやっぱり「音量」さえ意識すれば問題ないわけだが。
例えばリバーヴやショートディレイなんかをかけてやると、なんだか音ヌケが良く
感じたりもする。歪みをおさえてやるだけでも音ヌケは変わる。
ああ、難しい。
ちなみにモダンヘヴィネスに効く音域は220Hz~260Hzだったりもする。