ギター木材の考察。
記事公開日: 2008年10月1日 / 最終更新日: 2014年4月15日
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ギターには色々な木材が使用されているんですが、
ここいらでもう一度おさらいをかねて、木材の特性などを取り上げてみます。
まずは有名なマホガニー。
ボディ材として使用されることが多いですね。
比重は水を1とした場合0.6なので、浮きます。
音域特性としてはSGタイプのギターでも分かるとおり、
中低音域特性に優れているところ。
ただし、この木材ではアタック感が不足しがちなので、
ピックアップをハムバッカーで使用するか、
トップ材にメイプルなどを貼ることでその欠点を補います。
次はアルダー。
ストラトなんかによく使われていますね。
比重は0.5とマホガニーよりもやや軽い。
中音域特性に優れ、ヴィンテージ材としても有効です。
アッシュ材よりも骨太なサウンドが得られるため、
シングルコイルでも充分な中域の膨らんだサウンドを得られます。
アッシュはホワイトアッシュ・スワンプアッシュと分けられます。
ホワイトアッシュは強度も高くボディ材として使うと、
低音・高音域特性に優れます。
アタック感も充分で優れたボディ材の一つです。
スワンプアッシュはホワイトアッシュと比べるとやややわらかくなり、
サウンド特性も変わります。
加工性に優れている点が特徴です。
比重は0.7程度と、ちょっと重い材ですね。
バスウッドはやわらかく、軽い木材です。
木目は微妙な木目で、ほとんどが木目が見えない色で塗られます。
そのまま何の工夫もなくボディ材として使うと、
腰砕け感のあるサウンドに仕上がるため、
ピックアップや、ボディの形状、その他ブリッジなどで多彩なサウンドとなります。
比重は0.4とここまで紹介した木材のなかでももっとも軽い材です。
以上が主にボディに使われる木材ですね。
産地によって比重やその特性が大きく変わるのも木材の特性です。
木材の比重は、細胞壁レベルまで落として考えると、
1つの細胞壁は等しく1.5の比重を持つと言われています。
なので、比重の小さい木材はその分「内部の隙間」があるというイメージですね。
比重を考えればボディ材としての特性を判断しやすくなると思います。
ギターとして使われる木材は当然、メーカによって厳選されているので、
最終的にはやはり「弾いてみて」感じることが一番大事です。
機会があれば木材ごとに弾き比べすると楽しいですね。
その際は同じボディ形状、PU形式でボディ材以外の要素をなるべく排除して
弾き比べをするとより分かりやすいでしょう。